2007 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体ナノ蛍光体と冷陰極を用いた小型高輝度深紫外ランプの研究
Project/Area Number |
18560333
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
井上 翼 Shizuoka University, 工学部, 准教授 (90324334)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 明弘 静岡大学, 工学部, 教授 (70183738)
三村 秀典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90144055)
|
Keywords | 紫外線 / ナノ蛍光 / GaN / ナノワイヤ / 電子放出素子 / CNT |
Research Abstract |
本研究の紫外線発光デバイスは,基板上に成長したGaNナノ結晶からの発光を基板表面側ではなく,基板裏面から取り出して使用することを提案している。これまで紫外線領域でも透明性の高いサファイア基板へGaNナノ蛍光体を作製した。本年度は,導電性が高く紫外線領域でも光吸収の低い酸化ガリウムを基板材料とし,GaNナノ蛍光体の作製の研究を実施した。アンモニアガスを原料として用いる場合,1000℃程度の高温反応では酸化ガリウム基板が水素と反応して分解する。そこで,AlN薄膜層を初期層として挿入して酸化ガリウムの分解を抑制してGaNナノ蛍光体を作製する方法を見出した。 一方で,電界電子放出素子材料として,カーボンナノチューブ(CNT)合成に関する研究を実施した。その結果,基板に事前処理を施す必要のない簡便な成長技術を開発した。CNTは基板に対して垂直に配向している。10分程度の短時間で2mmの長さに達するほどの高速な成長が得られた。得られたCNTは直径50nm程度のマルチウォール構造である。単位時間当たりの成長量も多く,また生産コストもきわめて低い方法である。CNTの高い価格と低い生産性が応用を妨げる一つの理由でもあるため,本方法はCNT応用を広げる一助となると考えられる。
|