2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波帯における人工媒質中の電磁界解析とその新機能デバイス応用
Project/Area Number |
18560335
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
堀田 昌志 山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70229201)
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Keywords | メタマテリアル(人工媒質) / 負材料定数 / 分散性媒質(Dispersive media) / 表面波モード(Surface wave) / 体積モード(Volume mode) / 静磁波(Magneto-static wave) / 静電波(Electro-static wave) / 後進波(Backward wave) |
Research Abstract |
これまでに提案されているSwiss RollキャパシタやSplit-Ring共振器を単位セル内または単位セル表面に実装する事によって実現出来るメタマテリアルにおける負材料定数の出現周波数帯域を数値解析によって詳細に調べると共に、共振器の寸法を変更した場合に材料定数の周波数特性がどの様に変化するかを調べた。また、単位セルの配列により実際の材料定数にどの様な異方性が出現するかについても検討した。さらに、負の材料定数を持つメタマテリアル中での表面波モードおよび体積モードの存在を、負のスカラ型分散性材料定数を持つ場合(等方性)および負の分散性成分がテンソル要素内に存在するテンソル型材料定数を持つ場合(異方性)について系統的に調べた。その結果、負のスカラ型材料定数を持つシングルネガティブ媒質では、誘電率あるいは透磁率の符号に対応してTEまたはTMどちらかの表面波モードが存在する事を確認した。また、これまで体積モードの伝搬が不可能とされてきたシングルネガティブ媒質でも、材料定数がテンソル型となり、テンソル成分の符号の組み合わせによっては体積波モードを伝搬可能である事も明らかにした。なお、テンソル型材料定数を持つシングルネガティブ媒質でも、やはり、誘電率あるいは透磁率のどちらの成分の符号が負になるかによってTEまたはTMのどちらか一方しか存在できないことも解析的に明らかにした。そして、得られたモードの持つ電磁界エネルギーの電気的磁気的成分組成を詳細に調べる事で、負の成分を持つテンソル型透磁率媒質において存在する体積モードが、基本的に静磁波の特性を有する可能性が高い事を明らかにした。
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Research Products
(5 results)