2006 Fiscal Year Annual Research Report
周波数領域時空間符号化送信ダイバーシチに関する研究
Project/Area Number |
18560362
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安達 文幸 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (90323055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 栄亮 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80344696)
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Keywords | 時空間符号化 / 等化 / 移動無線 / パケット通信 / 移動通信ネットワーク |
Research Abstract |
次世代移動無線通信システムでは100メガビット/秒(Mbps)から1ギガビット/秒(Gbps)にわたる超高速かつ高品質なパケットデータ伝送が要求されている.周波数領域送信等化と送信ダイバーシチとを融合した周波数領域時空間符号化送信ダイバーシチは過酷な伝搬路で高品質な信号伝送を実現する魅力的な無線技術の一つである.本年度は,周波数領域送信等化と送信ダイバーシチとを融合した周波数領域時空間符号化送信ダイバーシチ,および周波数領域送信等化と受信等化とを融合した周波数領域送受信結合等化について研究を行った.例え等化器を用いても超高速パケット伝送時の送信電力問題を解決できない.そこで,マルチホップ通信を適用してこれを解決することを考え,そのときのパケットスループットについて初期的検討も行った. 1.時空間符号化送信ダイバーシチの研究(安達) 時空間符号化送受信ダイバーシチ(STBC-JTRD)と周波数領域送信等化を組み合わせた周波数領域STBC-JTRDを提案した.このFD-STBC-JTRDは,4本までの受信アンテナ数しか用いることができないものの任意の本数の送信アンテナを用いることができるので,下り(基地局→移動端末)リンクに適している.理論解析および計算機シミュレーションにより提案ダイバーシチの効果を確認した. 2.周波数領域送受信結合等化(安達) Tomlinson-Harashima Precoding (THP)と周波数領域等化(FDE)を結合することでパスダイバーシチ利得を得つつ符号間干渉(ISI)を抑圧できる周波数領域送受信結合等化を提案した.多値変調時にはMMSE-FDEを超える伝送特性が得られることを計算機シミュレーションにより示した. 3.パケットスループットに関する研究(工藤) 最も簡単な2ホップホップ無線伝送における,Stop-and-wait (SW)型とSelective repeat (SR)型の再送制御を適用したときのスループット特性を理論的に検討した.パケット誤り率が低い場合には,連続パケット伝送のときシングルホップとほぼ同等のスループットが得られることを示した.
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