2008 Fiscal Year Annual Research Report
超高速マルチサービス網におけるネットワーク制御法に関する研究
Project/Area Number |
18560377
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
滝根 哲哉 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (00216821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 崇弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50314381)
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Keywords | 網制御 / 遅延 / 通信トラヒック工学 |
Research Abstract |
前年度の研究成果である、優先権つき待ち行列モデルにおける各クラスの平均遅延の陽表現を利用した、超高速マルチサービス網において個々のトラヒックが要求する最低スループットならびに平均遅延性能に関するQosを満たしながら網内資源の有効利用を図るネットワーク制御法の考案を行った。具体的には、各フローはピークレート制御機構を通じて出力率ならびにバースト長に関する制御が施されたのち、トラヒック種別に従い、異なるクラスに分類されるものとした。一方、ネットワーク内の各ノードでは、クラス毎の異なる優先権を与える優先機構が装備されているものとした。このような状況下における、各クラスの平均遅延は前年度の研究成果を用いて評価が可能である。ここで考察すべき問題は、各フローの平均遅延に関するQoSを満たすという制約下での各フローのクラス割り当て問題であり、非線形整数計画問題として定式化される。しかしながら、厳密な解を得ることは極めて困難であるので、実装が容易な欲張り法によりフローの割り当てを行うこととする。さらに、このネットワーク制御法の性能を評価するため、ネットワークレベルのシミュレーションモデルを構築した。シミュレーション実験の結果、提案したネットワーク制御法が有効であることを確認した。また、上記と平行して、祖密度モバイルアドホック網における種々の転送方式を包括的に表現する(p,q)-感染型転送方式の提案とその性能評価、ならびに無線LANにおける上下フローの利用可能帯域制御法の開発とそれを利用した上下フローのスループットに関する不公平性の解消策の提案を行った。
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