2007 Fiscal Year Annual Research Report
光アクセスシステムにおける光ファイバ非線形効果に関する研究
Project/Area Number |
18560387
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
前田 譲治 Tokyo University of Science, 理工学部, 准教授 (10256670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福地 裕 東京理科大学, 工学部, 講師 (70366433)
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Keywords | フォトニックネットワーク / 光ファイバ通信 / 光アクセス / 非線形光学 / マイクロ波 |
Research Abstract |
本研究では、高速光アクセスネットワークにおける光カー効果による非線形歪とそのシステムに対する影響を、シミュレーションと実験の両面から調べている。物理構成はPONを想定し、ベースバンドデジタル信号の伝送と、光ファイバ無線システム等のアナログ伝送とに分けて研究を進めている。 デジタル伝送のシミュレーションでは、平成18年度に行ったSPM-GVD効果の影響に加え、誘導ラマン散乱の影響について検討を開始した。波長多重伝送時の誘導ラマン散乱に関するシミュレーションの結果、短波長側にあるデータ系信号のパワーが、高パワーの映像系信号の誘導によって急激に減少することを予見した。実験では、平成18年度に購入したパルスパターン発生器を用い、基礎的な伝送実験を行った。この結果、平均送信パワー10dBm以下の15km伝送では、分散による波形劣化が支配的であり、非線形劣化を生じさせるためには、それ以上のパワーが必要であることが分かった。 光アナログ伝送の研究では、搬送波周波数10GHz以上、伝送速度100Mbps以上の光アナログ伝送を想定し、BPSK,QPSK,QAMを光強度にパッケージしたときの伝搬シミュレーションを行っている。平成18年度に引き続き、搬送波周波数10GHz、16値および64値のQAM信号を伝送するシステムについて検討し、コンスタレーションの変化による伝送ペナルティを評価した。伝送光パワーがあるレベルを超えると伝送ペナルティが急激に増加するが、電気段におけるアナログ的な等化によって補正することにより、6dB程度のパワーマージンの拡大が可能であることを予見している。実験では、搬送波周波数10.5GHz、伝送速度100MbpsのBPSKヘテロダイン受信機を作製し、動作確認実験を完了した。
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Research Products
(4 results)