2006 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマチャンバー内における異常放電発生のリアルタイムモニタリング技術の研究
Project/Area Number |
18560407
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
尾保手 茂樹 茨城大学, 工学部, 助教授 (50323209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿子嶋 憲一 茨城大学, 工学部, 教授 (70292472)
池畑 隆 茨城大学, 理工学研究科, 教授 (00159641)
佐藤 直幸 茨城大学, 理工学研究科, 助教授 (80225979)
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Keywords | プラズマチャンバー / 異常放電 / 位置推定 / 到来方向推定 / アンテナ |
Research Abstract |
本研究は,プラズマチャンバー内で発生する異常放電の発生箇所を推定することを目的としている.発生箇所の数としては,同時に複数発生することを想定している.推定方式としては,2箇所の監視窓にそれぞれ4本のアレーアンテナを設置し,パルス状の放電信号を受信する.このとき,アレーアンテナを用いて到来方向推定を試みる. 今年度はまず,準備段階として,屋内環境において電場の到来方向を推定し,端末の位置を推定する基礎実験を実施した.これは測定系の性能評価も兼ねている.また屋内のマルチパス環境において最適な到来方向推定手法を検証するために実験を実施した,実験は会議室で行った.このとき床面は金属である.この環境は実際のプラズマチャンバー内においても想定されるものである.実験の結果,部分的に位置推定を大きく誤る箇所があることが確認された.この原因を解析するためにレイトレースによる電磁界解析シミュレーションを行った.その結果,劣化の要因は,位置情報として重要な意味を持つ直接波が金属で構成される床面からの反射波により打ち消されていることであることがわかった.つまり床面からの反射波がフェージングを引き起こしている.このことを確認するために,床面の反射ポイントに電波吸収体を敷き,再度実験を行った.その結果.推定精度が大幅に改善されることを確認した.以上の実験結果により,マルチパス環境において到来方向推定を行う際に注意すべき項目が確認できた. 次に,プラズマチャンバーを模擬した金属の箱を構築し,その内部での実験を行った.ウェハサイズとして300mmを仮定している.測定周波数は,プラズマチャンバー内での電波伝搬実験を行った文献を参考に,2GHzを想定している.つまり,波長λで正規化すると,ウェハの寸法は2λである.従って,作成した金属箱は円形であり,直径はウェハが入るよう3λとしている.現在,測定データを取得し,解析中である.
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