2007 Fiscal Year Annual Research Report
遠距離における高精度位置計測システムの製作と自然現象計測への応用
Project/Area Number |
18560411
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
橋本 岳 Shizuoka University, 工学部, 准教授 (60228418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 明 創造科学技術大学院, 教授 (10022237)
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Keywords | 画像計測 / 高精度3次元計測 / リモートセンシング / 氷河観測 / 雲観測 / 太陽光発電 |
Research Abstract |
1超高精度3次元距離計測システムの実機製作 昨年度の観測および数値シミュレーションによる検証に基づき超高精度3次元距離計測システムを改良した。高画素化、高望遠レンズを使用することで,氷河観測の観測点1カ所のカメラ台数を減らすことができ,観測点2カ所の計測を実施できることがわかった(氷河観測ではカメラの輸送の関係で台数が限定される)。雲観測においては,観測カメラを増やした。 2計測の実施1 前年度観測の解析において,氷河の微細な動きを世界で初めて観測することに成功した。また,製作した超高精度3次元距離計測システムの自然現象計測への応用として,2007年12月〜2008年1月の約3週間に渡って,アルゼンチンのパタゴニア氷河観測を実施した(国内複数大学およびアルゼンチンとの共同観測である)。上述のように,今年度は氷河上流域と下流域での計測を行った。現在この観測データを鋭意解析中である。 この観測の目的は次の2つである。まず,遠距離における高精度位置計測の実証と有効性の検討である。次に,理学、環境学的な観測データの取得である。現在,氷河観測における高精度の距離計測システムが存在しないため,本観測により貴重な結果が得られるものと期待される。特に,パタゴニア氷河は約2m/dayの動きがあり,地球温暖化において有益な情報を取得できるものと期待される。 3計測の実施2 自然現象計測の例として,雲の3次元位置計測を行った。この計測の目的は,雲の移動を計測することで,太陽光発電の瞬時電力変動を予測することである。将来,太陽光発電の密度が上がり瞬時電力変動が大きくなれば,本研究が不可欠になると考えられる。 現在,雲の連続観測を継続しており,地上風と雲の動きについて一定の関係を調べている。 4発表等 計測の実施1および2に関して国際会議にて研究発表を行った。
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