2007 Fiscal Year Annual Research Report
Haptic技術による触覚センサの開発と外科手術ロボット・遠隔医療への応用
Project/Area Number |
18560418
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
尾股 定夫 Nihon University, 工学部, 教授 (90060186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 嘉延 日本大学, 工学部, 講師 (80339267)
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Keywords | 触覚センサ / 触覚 / Haptic / 触診 / ロボットハンド / 画像化 / 硬さ・軟らかさ / バーチャル・リアリティー |
Research Abstract |
本科研費では、接触覚や圧覚のみならず対象物体の硬さや軟らかさなどを検出できる、人の手のようなHaptic特性に対応できる多機能型触覚センサ素子の実用化を目指して研究を行っている。特に、圧電セラミック素子と位相シフト回路を利用して、人の手のように硬さや軟らかさを検出すると共に接触覚の機能を持ったHaptic型の新しい触覚センサ素子の開発を行い、触診に対応した画像化システムの実現を目指してきた。平成19年度では、(1)触覚センサシステムの検出特性や安定性、温度、湿度などによる測定結果への影響に関する解析を行い、(2)触覚センサによる触覚情報の画像化システムの基本的な構築を検討し、定量的な表示法の確立を図った。特に、新しく開発される触覚センサからの出力信号は周波数変化量として出力されるので、従来の応力歪から求められるばね定数や音響インピーダンス、ヤング率などとの相関特性について検証実験を行った。(3)人間の触覚特性や触診特性などから得られる物体の硬さや軟らかさに関する触覚情報の特性を分析し、触覚センサとして具備すべき基本的な条件を明らかにすると共に、(4)外科手術などの臨床現場に対応できるように患部などのしこりの硬さや軟らかさを画像化できるシステムを完成させた。 本研究課題で試作開発された圧電セラミック型触覚センサ素子による触診プローブは、触診によるしこりの硬さや軟らかさのような触覚情報を画像化できるシステムとして世界で始めて実現した。これは今後の医療や遠隔医療などへの応用にも十分適用可能となるので、極めて有益な結果が得られた。
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