2006 Fiscal Year Annual Research Report
ビヘイビアアプローチに基づく大規模ロバスト制御系のモデリングと解析
Project/Area Number |
18560431
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鷹羽 浄嗣 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (30236343)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 修 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (00314394)
|
Keywords | ビヘイビア / ロバスト制御 / 大規模システム / 2次微分形式 / システム結合 |
Research Abstract |
本研究では,ビヘイビアアプローチに基づいた大規模ロバスト制御系のモテリングと解析について基礎的な研究を目的としている.具体的には,ビヘイビアアプローチの枠組みにおいて,不確かさを有するシステムのモデリングを行い,そのモデルに基づいてロバスト性の解析手法を確立する.このロバスト性解析手法を大規模システムに適用することにより,ビヘイビアアプローチの観点から大規模ロバスト制御系の数学的構造を明らかにする.本年度に得られらた研究成果は以下の通りである.(1)分散制御系に対して,達成可能な制御仕様の特徴付けをビヘイビアアプローチに基づいて行ない,従来よく知られている固定モードによる安定化可能性条件をビヘイビアの観点から検討した.この結果は,現在,論文準備中である.(2)ビヘイビアアプローチの枠組みでの安定性解析およびロバスト安定性解析に関する従来結果の整理・検討を行った.特に,線形時不変な基準システムと不確かさとの結合系に対して,2次微分形式と消散性に基づいたロバスト安定性解析を行った.(3)前項とは異なるタイプのロバスト制御系として,システムパラメータに不確かさを有するシステムの2次微分形式に基づくロバスト安定性について検討した.2次微分形式と線形行列不等式を用いることによりパラメータ依存リャプノフ関数を容易に構成できることを示した.得られたロバスト安定条件の保守性などの詳細な理論的検討を次年度に継続する予定である.(4)大規模システムにおいては,各変数間の因果関係を把握するのが非常に困難であることが多い.このような状況の下での推定問題に対して,ビヘイビアアプローチに基づく最小2乗推定アルゴリズムを提案した.(5)その他の関連する研究として,2次差分形式による離散時間代数リカッチ方程式のすべての解の表現を導出した.
|
Research Products
(5 results)