2008 Fiscal Year Annual Research Report
高流動コンクリートの間隙通過時における圧力損失現象に関する研究
Project/Area Number |
18560447
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
藤原 浩巳 Utsunomiya University, 工学研究科, 教授 (30323314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸岡 正知 宇都宮大学, 工学研究科, 助教 (50323316)
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Keywords | 高流動コンクリート / 圧力損失 / 可視化実験 / モデルコンクリート / レオロジー |
Research Abstract |
高流動コンクリートが鉄筋などの流動障害の間隙を通過する際に生じる圧力損失について,モデルコンクリートを用いた模型実験を実施することにより,流動障害の周辺で生じる粗骨材量の局所的な増大現象を把握し,これを元にした圧力損失発生・増大メカニズムを提案し,モデルコンクリートのレオロジー性状を含めた圧力損失発生・増大推定式を提案した。 流動障害を単層配筋とした条件では,モデルコンクリートによる圧力損失量をおおむね推定することができた。 一方,流動障害を2層とした場合,生じる現象がやや複雑であり,明解な圧力損失発生・増大メカニズムを提案するまでには至っていない。 この原因の一つとして,2層の流動障害の前後間隔の大きさにより,コンクリートの流動に対して各層の上流側に生じる局所的に粗骨材が増大する状態が異なり,障害が2層の時の圧力損失量が,同一の流動障害径・あき寸法の場合の障害1層の場合に生じる圧力損失量の2倍になるとは限らず,これ以上になることがあった.これは,1層目の上流側に生じる粗骨材の局所増大現象と,2層目の上流側で生じるそれが必ずしも同じ状態にならず,2層目上流側にて生じる現象が,1層目にて発生する粗骨材の局所増大の状態,障害の流動方向間隔,モデルコンクリートのレオロジー性状等の影響を受けるためではないかと推察される。 これらについて,次年度で検証するとともに,モデルコンクリートにより得られた推定式が実際のコンクリートにおいて同様に適用可能かについて検証する予定である。
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