2006 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートの微視的構造の評価への高次ステレオロジーパラメーターの導入
Project/Area Number |
18560449
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
五十嵐 心一 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (50168100)
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Keywords | 画像解析 / 反射電子像 / 2点相関関数 / 構造距離 / 分散性 / 連続性 / 2点間直線経路相関関数 / クロス相関関数 |
Research Abstract |
セメント硬化体内部組織の定量評価に2次のステレオロジーパラメーターである2点相関関数を適用し、材齢の進行にともなう変化を明らかにした。空間を構成する相としては、反射電子像の画像解析法にて識別できる未水和セメント粒子、粗大毛細管空隙およびセメントゲル領域の3相を考え、同相および異相の位置関係や分布状況を定量的に評価した。本年度にて得られた主な結果は以下の通りである。 (1)2点相関関数は一般に反射電子像の画像解析法で採用される観察倍率範囲内では、倍率の変化の影響を受けない。 (2)通常の反射電子像の画像解析に用いられる観察倍率では、セメントペーストの微視的構造の代表領域が十分に包含されていることが2点相関関数により示された。 (3)2点間経路相関関数より、水セメント比0.6と0.25のセメントペーストでは、固体相および粗大毛細管空隙相の連続性に約2倍程度の差があることが示された。 (4)材齢の進行および水セメント比の増大にともなうセメントの水和度の増大は、反応生成物の析出状態を変化させるが、これは未水和セメントー毛細管空隙間のクロス相関関数を用いて、負の相関距離の変化として評価が可能である。 (5)幾何学的特徴から決定された負の相関距離は、Powersの水和反応モデルとも矛盾しない。 (6)2点相関関数を用いることにより、水セメント比の相違および材齢の進行にともなう組織変化を、空間内の距離をパラメーターとして理解することが可能である。
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