2006 Fiscal Year Annual Research Report
動的相互作用を考慮した鋼斜張橋タワーの応答性状と耐震性能向上に関する研究
Project/Area Number |
18560459
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
林川 俊郎 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (90002302)
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Keywords | 斜張橋 / 耐震性能 / 動的相互作用 / 非線形時刻歴応答解析 / レベルII地震動 / エネルギ吸収機構 / ファイバー要素 / 初期不整 |
Research Abstract |
本研究では鋼斜張橋タワーを3次元骨組構造にモデル化し、立体骨組有限要素解析プログラムを用いて、基礎および地盤の動的相互作用を考慮した鋼斜張橋タワーの大地震時動的非線形応答解析を実施した。本研究で得られた実績は以下の通りである。 (1)レベル2の地震動を受ける立体骨組の弾塑性有限変位動的応答解析プログラムを更新し、地盤の非線形特性を考慮した3次元骨組構造への拡張を目指した動的非線形解析プログラムの開発作業を進めた。 (2)箱形断面内の補剛材、残留応力や初期たわみの初期不整を考慮できる動的解析プログラムを開発し、非線形動的応答解析結果の妥当性を確認するために、市販プログラム「TDAP III」も併用して数値計算を進めた。 (3)レベル2地震動を想定した地盤の変形特性の非線形性を表す構成則を周波数領城および時間領域の観点から比較検討する。周波数領域で解析を行う複素応答法は地盤の変形特性を複素剛性で表し、等価線形化法を用いて地盤材料の非線形挙動を評価する解析コード「SHAKE」を適用した。 (4)対象とした斜張橋の目標とする工学的基盤での動的解析用入力地震動の設定について検討した。震源断層を想定した内陸直下型地震動の設定方法として、経験的手法により、地盤データに基づき地盤基礎から工学的地盤までの増幅特性を考慮した速度応答スペクトルを計算し、工学的地盤での入力地震波を作成した。
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