2007 Fiscal Year Annual Research Report
脈派センシングによる新しい道路維持管理指標の確立とアセットマネジメントへの応用
Project/Area Number |
18560462
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
原田 隆郎 Ibaraki University, 工学部, 講師 (00241745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 功一 茨城大学, 工学部, 教授 (20302325)
呉 智深 茨城大学, 工学部, 教授 (00223438)
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Keywords | 生体脈波 / 走行性指標 / 乗り心地 / カオス解析 / アセットマネジメント / ICタグ / センサネットワーク / リアプノフ指数 |
Research Abstract |
本研究は、道路ユーザの乗り心地を定量化した走行性指標を提案するため、車両走行中の運転者および同乗者の生体脈波情報をセンシングし、道路の乗り心地を評価する手法を提案するとともに、道路アセットマネジメントにおける乗り心地指標の利用方法に関する検討を行ったものであり、研究最終年度の成果は以下のとおりである。 まず、乗り心地評価における車両振動の影響を検討するため、一般道路における走行実験を実施した。走行車両の加速度と生体脈波を同時計測し、車両振動による生体脈波の反応と継続性を分析した。充填等により不陸が生じている区間の前後において生体脈波波形と加速度波形を比較した結果、加速度計が不陸による車両振動を捉えた時に生体脈波の波形も乱れ始めていることが分かり、生体脈波が不陸による車両振動に反応することが確認できた。また、不陸通過後もの乱れは継続しており、安定した生体脈波に戻るまで一定時間を要することが確認できた。これらの実験結果より、生体脈波は不陸等の直接的な影響ばかりではなく、その後の継続的な乗り心地まで捉えることが可能であり、人間の感覚的な評価を取り入れる方法として有効であることが分かった。 次に、生体脈波情報を用いた道路アセットマネジメントの評価指標を提案するために、乗り心地という観点から路線を区別化する方法について検討した。任意に設定した複数の道路区間の乗り心地を評価するために、被験者の生体脈波データから算出した道路評価値(リアプノフ指数)を比較した。その結果、被験者ごとの道路評価値に関して絶対的な違いは見られたものの、生体脈波情報を用いることで路線ごとの乗り心地を相対的に区別することができることが確認できた。これらの結果から、生体脈波情報から算出されるリアプノフ指数を用いることで、異なる道路の乗り心地を相対的に評価できることが分かった。
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Research Products
(5 results)