2007 Fiscal Year Annual Research Report
複合載荷型実時間ハイブリッド載荷実験システムの開発
Project/Area Number |
18560466
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五十嵐 晃 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (80263101)
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Keywords | 振動台 / アクチュエータ / モーメント / トルク / ロッキング応答 / 実時間実験 / 適応制御 |
Research Abstract |
構造要素の振動台実験結果を計算機による構造全体系の応答解析に実時間で取り込む実時間振動台ハイブリッド実験システムに,従来の方法では適用対象外であった境界条件の異なった2つ以上の要素の載荷を要する試験を、複数の載荷装置を同時に用い統合的に制御することで実現する新しい実験法を提案し、ハイブリッド実験の適用範囲を大幅に拡張することが可能な新たな手法の実現性を実証した。その中で,強い非線形特性を持つ実験部分構造を採用できるようにするため,加振中・加振前後の振動台の特性変化に対応できる適応制御の概念を導入し,本研究ではMinimal Control Synthesis (MCS)を採用し,振動台の出力を理想状態である規範モデルの出力と等しくなるよう規範モデルと制御対象の応答差の情報に基づき,所定のルールに従い制御ゲインを更新する方法を用いた.全体構造のうちの計算部分構造の挙動を,振動台応答の規範モデルと設定して制御系を構成するという方法を適用したハイブリッド実験システムによる実験により,従来の定係数デジタルフィルタ補償制御で生じる低周波の影響が除去され実験の信頼性が向上されることを確認した.また,載荷システムとして、動的アクチュエータ、モーメント(トルク)加力装置および振動台を含めて想定し、回転自由度を含む複合的な載荷条件を実現するハイブリッド実験を実時間で実行するための回転載荷機構を考案し,この載荷機構を含む実験法の検討を行った。
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