2007 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化プラスチック引き抜き成形材を用いた歩道橋の実用化
Project/Area Number |
18560469
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
前田 研一 Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 教授 (60244414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 一史 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (70264596)
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Keywords | 新素材 / 複合材料 / 土木材料 / 歩道橋 / ペデストリアンデッキ |
Research Abstract |
本研究は、既製品のGFRP引き抜き成形材を用いた新形式の床版橋タイプ単径間歩道橋の実用化を目的としたものである。本タイプは、I形材を等間隔に並べ、それらの上下面にシート材を接着接合により積層させて一体化した合成断面をすべて抵抗断面とするとともに、さらに経済性を飛躍的に向上させるために、断面決定に支配的な曲げたわみを大幅に低減できる疑似両端固定支持条件とすることを提案したものである。最初の18年度には、局部的なものを含めて3種の実大部分模型供試体を製作して曲げ載荷試験を破壊に至るまで実施し、十分な変形性能と安全性を確保できることが明らかになっている。 そこで、19年度は主に、上述の疑似固定支持条件を満たす構造詳細、および、現場架設用主桁ブロック連結構造について実験的検討を行うこととしたが、実験計画の遅れや実験設備の故障等のため、研究の一部を20年度に繰り越さざるをえなかった。この繰越分を含めた本年度の成果は以下のようである。 擬似両端支持構造の検討については、様々な予備実験やFEM解析も行って、断面剥離の主因である接着層界面せん断応力を大幅に低減できる定着盤構造を詳細設計し、実大部分模型供試体による曲げ破壊試験を行った結果、極めて高い安全性を有することが確かめられた。一方、主桁ブロック連結構造については、フェールセーフの考え方から、ブラインドリベットによるせん断接合と接着接合を併用するともに、両引き抜き成形材の切断面位置を一致させない構造にすることとし、同様に実大部分模型供試体による曲げ破壊試験を行った結果、設計強度を大きく上回る高い安全性を確保できることが確かめられた。
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Research Products
(3 results)