2006 Fiscal Year Annual Research Report
破砕・拡散混合により瞬時・大量に改良された微粒珪砂キラの地盤材料への有効利用
Project/Area Number |
18560483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中野 正樹 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00252263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 健太郎 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (60402484)
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Keywords | 固化材 / 残積土 / 地盤改良 / 締固め / シルト / 石灰 / セメント / 弾塑性 |
Research Abstract |
(1)微粒珪砂キラ,及び石灰混合による改良土の力学特性把握と弾塑性モデルによる記述 珪砂等の精製時に副産物として産出されるシルト質砂キラは,現在その大半を利用できず,珪砂採掘場の跡地に埋立て処分される.このキラを地盤材料として有効利用することを目的とし,粉砕および石灰混合によりキラを団粒化し,締固めた試料について力学試験を行い,特に養生日数が力学挙動に及ぼす影響を調べた.さらに土の骨格構造の働き(構造・過圧密・異方性)を記述するSYSカムクレイモデルにより力学挙動を再現し,骨格構造の概念に基づく解釈をした.その結果, (1)未改良のスラリー状のキラは,中詰め砂の挙動に類似していること,せん断に伴う過圧密解消と構造劣化の速度が同程度であることがわかった. (2)改良されたシルトは未改良に比べて構造が高位化し,また構造の劣化が遅く,過圧密の解消も遅くなること,さらに養生日数が増えることにより,間隙比は変化しなくても構造の高位化が進行し,それに伴い過圧密比も増大することがわかった. (2)PS灰により改良された微粒珪砂キラの力学挙動の把握 窯業副産物としてのシルト質砂キラを地盤材料として有効利用するために,粉砕およびPS灰(ペーパースラッジ灰,古紙のリサイクル工程で発生する残滓を焼却した燃え殻や煤塵)・セメント混合によりキラを団粒化し,締固めた試料について各種室内試験を行い,特に仮置き期間,養生期間が力学挙動に及ぼす影響を調べた.その結果, (1)PS灰のみでも改良効果はあるが,PS灰とセメント混合物を固化材とする改良土の強度の方が大きくなり,養生期間によって強度が上昇することがわかった. (2)さらに土の骨格構造の働き(構造・過圧密・異方性)を記述するSYSカムクレイモデルにより力学挙動を再現し,骨格構造の概念に基づく解釈をしたところ,改良土は過圧密比が増大し,セメントを入れることにより,限界状態定数が上昇することがわかった.
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Research Products
(1 results)