2006 Fiscal Year Annual Research Report
老朽化トンネルの破損メカニズム解明と最適対策工の選定及び評価手法の確立
Project/Area Number |
18560484
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
張 鋒 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70303691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 照夫 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00110263)
前田 健一 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (50271648)
檜尾 正也 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (00335093)
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Keywords | トンネル / 土質力学 |
Research Abstract |
地山の力学挙動はひずみ軟化現象、クリープ破壊、ひずみ速度依存性のみならず、応力経路にも大きく依存することがよく知られている。研究成果として、著者らが提案した新しい弾粘塑性構成式にはMatsuoka-Nakai規準を使うことにより、一般応力状態での適応性が確認されている。すなわち、三軸応力状態には新、旧の構成式が全く同じ挙動を示しているが、同様な地盤材料定数を用いて平面ひずみ状態の圧縮試験の応力・ひずみ・ダイレイタンシーをシミュレートすると、従来の構成式で予測した軸差応力σ_1-σ_3の理論値が実験値に比べて過大であるのに対して、新しい弾粘塑性構成式は実験値をよく表現している。また、本研究では、解析手法の検証に必要な長期的な挙動データを得ることを目的として、クリープ、ひずみ軟化、ダイレイタンシー挙動などの軟岩の特徴的な力学挙動を再現できる人工軟岩を作成し、これを用いたトンネル模型の載荷破壊実験と載荷荷重を保持するクリープ実験を実施した。トンネル模型実験に使用した人工軟岩は、軟岩の力学特性(ひずみ軟化、ダイレイタンシー、クリープ)を模擬できる材料であること、また、同一条件での破壊実験により本研究におけるトンネル模型実験が高い再現性を有していることを確認した。クリープに起因するトンネル周辺地盤(塑性領域の拡大等)の時間依存性挙動を模擬できることが明らかになった。さらに、クリープ期間中、ひずみの深度分布のピークが深部に移行する、すなわち応力再配分といった特徴的な挙動を模擬できることなど、実際の挙動に近いと想定される特徴的な挙動を模擬できることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)