2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
柴 錦春 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20284614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 重徳 佐賀大学, 低平地研究センター, 教授 (80112308)
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Keywords | 真空圧密 / 土圧係数 / 側方変異 / バーチカルドレーン / 圧密試験 |
Research Abstract |
真空圧密の特性について、室内圧密試験によって以下の二つのことを明らかにした。 (1)真空圧密における試料中の土圧係数:真空圧は試料(地盤)に等方圧密応力増分を与えるので、試料に内向きの側方変位が生じる。試料(地盤)に受けた圧密リングからの有効拘束応力と垂直方向の有効応力の比、土圧係数(K)は側方変位の発生を予測するキーパラメータである。再圧密した有明粘土試料を用いて、室内真空・載荷圧密試験によって、圧密過程において試料中の土圧係数の変化を検討した。試料中の初期有効応力は0-120kPa、圧密応力増分80kPaの条件で、載荷圧密の場合では、圧密終了時K値は約0.3であった。真空圧密の場合では、試料中の初期有効応力が0-120kPaで変化すると、K値が約-0.7から0に変化した。マイナスK値は試料と圧密リング間に隙間が形成したと意味する。そして、真空圧密の沈下量は初期有効応力が小さい場合、載荷圧密のものより小さかったが、初期有効応力が120kPaの時、載荷の沈下量とほぼ等しくなった。また、二つの圧密セルを連結して、2層試料の圧密試験結果により、真空圧が試料上部から下部に伝達し、上部試料中のK値は下部より小さく、先にマイナスになることが分かった。 (2)真空圧とバーチカルドレーン(PVD)と併用の場合、PVDの最適打設深度:実務上真空圧とPVDと併用して地盤を圧密改良する。両面排水地盤の場合では、PVDを経由して底面の排水境界面で真空圧の漏れを防ぐために、通常PVDを軟弱な粘性土層に不貫通にする。この場合、PVDを何処まで貫通すれば、一番圧密効果が良いかの質問がある。直径0.45m、高さ0.9mの室内モデル試験を実施し、圧密沈下量を目標として、PVDの最適打設深度が存在することを実証した。モデル試験結果を踏まえて、PVDの最適打設深度を決定する理論式を導いた。この結果を国際学術雑誌Canadian Geotechnical Joumal(2006)に発表した。
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Research Products
(2 results)