2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560499
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川西 澄 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 准教授 (40144878)
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Keywords | 浮遊土砂 / 干潟 / 河川感潮域 / 超音波流速計 / 沈降速度 |
Research Abstract |
流速と密度成層,浮遊土砂濃度の時空間分布とその変動の現地観測 平成18年度に引き続き多点同時長期観測を継続して行い,毎年繰り返される土砂輸送の素過程を調査した.この観測により,潮差,河川流量,風が浮遊土砂の輸送に与える影響が明らかになった.また,浮遊土砂輸送量の縦断変化の一部を把握できた. 河岸干潟の底質変動特性 平成18年度と同様にして,干潮時に1km間隔で河岸干潟の堆積物を採取し,粒径分布や強熱減量を測定した.これにより,干潟底質の経年変化を考察した.平成19年度は目立った出水がなかったので,出水の影響を把握するため,来年度も引き続き調査を続行する. 干潟堆積土砂の浸食速度の評価 土砂輸送モデルに必要となる底面剪断応力を浸食速度に関係づけるパラメーターを評価するため,超音波ドップラー流速計(ADV)を組み込んだ浸食装置を製作し,浸食実験を太田川放水路の下流域で実施した.これにより,冬季の干潟底質の浸食パラメータをある程度把握できた. 浮遊土砂の沈降速度の評価 土砂輸送モデルに必要となる浮遊土砂粒子の沈降速度は,鉛直方向の乱れ強度(摩擦速度)や土砂濃度などによって変化し,静水中のものとは異なる.そこで,申請者が考案したADVを利用した方法を用いて測定するとともに,浮遊粒子の3次元運動を数値計算し,乱流と粒子パラメーターが沈降速度に与える影響を明らかにした.
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