2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560507
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
石川 雅朗 Kisarazu National College of Technology, 環境都市工学科, 准教授 (30232268)
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Keywords | 魚道 / ウグイ / 遡上行動 / 流れ場 / 向流性 / 降河行動 / 魚群行動 / 個体ベース魚群行動モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は,個体ベース魚群行動モデルを適用した客観的な魚道の評価・設計方法の構築である.平成20年度は,個体ベース魚群行動モデルによる河川環境評価方法の実河川への適用を試みた.対象河川は流域懇談会が開催され流域住民との河道改修計画案の協議がまさに進行している二級河川とした.今回の検討は評価方法構築の試みとして,計画案に複数の遮水ユニットを配置した場合を仮定して,魚群の行動がどのように変化するかを計算により予測し,遮水ユニットの魚類避難場としての機能を吟味した. 検討する河道を,GoogleSketchUpを用いて3次元表示した.河道形状や遮水ユニットの配置状況を専門家ではない流域住民に説明して,3次元表示による有効性を確認した. 避難場の有効性を確認するために,計画規模の洪水を想定した水理条件で有限要素法(River2D)を用いて流速分布を求めた.仮想魚の特性データは体長10cmのウグイを想定したものとした.仮想魚尾数は50尾とした.これらを入力データとして魚群行動シミュレーションを実施した.計算開始時に魚群を最上流部に配置して,魚群降下状況を計算した.魚群は流速が相対的に小さい堤防に沿った経路で選択して下降した.遮水ユニット上流部にできる淀み部が避難場となっていることを確認した.しかし,現行モデルでは,向流性モデルに実現象を表現しきれない部分があり複数個の遮水ユニットを配置した場合の淀み部分の避難場としての機能を確認することはできなかった.
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Research Products
(2 results)