2006 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型道路の潜在多重ハザードモデリングとバイオフィードバックコンソールの開発
Project/Area Number |
18560517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
屋井 鉄雄 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (10182289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 大輔 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70334539)
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Keywords | 交通工学 / 交通事故 / 次世代交通システム / バーチャルリアリティ / ITS |
Research Abstract |
まず,既開発のドライビングシミュレータMOVIC-T4を複数台,高速通信ネットワークで接続し,複数の被験者が同時に同空間を走行可能とする多重衝突事故空間再現モデルを開発した.そして,そのモデルを活用した走行実験を行なった.多重衝突事故の発生メカニズムを分析するため,本実験ではMOVIC-T4を2台用い,都市内地下道路で事故を起こす車両の後に続く2台の自動車の運転挙動について,学生と高齢者を組み合わせて計212組の走行データを取得した.その基礎分析の結果,2台めの(事故車の後ろにつく)自動車の運転挙動が,その後に続く3台めの運転挙動に影響を及ぼしている傾向が見て取れ,さらに反応時間などの運転者のヒューマンファクターが事故の発生や挙動に大きく関係していることが確認された.そして,ヒューマンファクターのひとつである反応時間も考慮に入れ,蓄積したデータから探索的に,前方・後方の走行車の仮想停止距離(衝突した場合の車間距離を負の値として表現したもの)を独立変数とした線形モデルを構築したところ,基礎分析と同様,前方車の事故発生時の運転挙動が後続車の挙動に影響を及ぼしており,後方車が衝突した場合の事故の規模は,前方車の事故の規模が大きいほど,大きくなる傾向にあることが,定量的にも示される結果となった.2台めが3台めに及ぼす影響が,3台めから後続の4台め,5台めへと影響していくものと考えられることから,多重衝突事故の防止においては,まず2台めの衝突を防止することが効果的な対策のひとつであるということができる.
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Research Products
(4 results)