2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境学的マクロモデルによるOECD加盟国の環境指標の比較研究
Project/Area Number |
18560532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
松尾 友矩 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (80010784)
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Keywords | OECD加盟国 / GDP成長 / 一次エネルギー消費 / CO2排出量 / 国際比較 / 5年平均変化率 / GSP当たりCO2排出量 / 人口当たりCO2排出量 |
Research Abstract |
OECDが発行する「World Energy Statistics : Energy Balance of OECD countries」、「World Energy Statistics : Energy Statistics of Non-OECD Countries」、「CO2 Emissions from Fuel Combustion 1971-2003 2005」等のデータを基にして、各国のGSP(購買力平価により換算した数値)、一次エネルギー消費量、CO2排出量の推定値、および総人口についての経年変化と、それぞれの5年間平均の変化率の比較を行った。 GDPにおいては、アメリカ、日本、ドイツの順で大きいが、2003年における一人当たりGDPに直すとアメリカが第3位、日本が17位、ドイツが19位となっている。エネルギー消費、CO2の排出とも近年においては、アメリカにおける増大が頭打ちの傾向にあることが明らかになっている。日本とドイツの比較においては、1990年台に入る頃から、日本における消費量、排出量がドイツを上回る傾向が定着している。特にGDPあたりのエネルギー消費量、CO2排出量の比較においては、アメリカの改善傾向が特に顕著であり、ドイツ、日本に並ぶ数値へ改善の傾向を示している。逆に日本の数値は増大の傾向が認められる。 開発途上国の中では、中国、インドにおけるエネルギー消費、CO2排出量の増大が顕著である。エネルギー消費、CO2排出においては、中国は日本、ドイツの2倍半、3倍を超える大量の消費、排出となっている。もちろん一人当たりのエネルギー消費量、CO2排出量はいまだ低いレベルにあるが、今後の経済発展の中での、両国の環境負荷については、十分に注意していくことが国際的な関心事とならざるを得ない事情が明らかとなっている。
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Research Products
(1 results)