2006 Fiscal Year Annual Research Report
都市直下に想定するシナリオ地震の強震動予測に基づく既存建築物の耐震性能の評価
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18560540
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
菊地 優 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50344479)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 透 清水建設, 技術研究所, 主任研究員 (70393569)
福喜多 輝 清水建設, 技術研究所, 研究員 (20426589)
石井 美香 清水建設, 技術研究所, 主任研究員 (90426586)
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| Keywords | 地震動 / 断層 / アスペリティ / 地震応答解析 / 常時微動 / 固有振動数 / 制震 / 免震 |
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| Research Abstract |
本研究の初年度となる平成18年度は、以下の3項目について実施した。
(1)直下地震の断層モデル構築
(2)想定直下地震の強震動予測
(3)既存建築物の動特性把握
札幌直下地震の断層モデル構築は、その対象地域を札幌に定め、気象庁による過去の地震観測記録の収集から始め、札幌市直下の地震環境について把握した。札幌市直下には微小地震の震源の線上配列を確認することができ、都市直下地震発生の可能性が指摘されている。この事実と、地震研究推進本部から公表されている札幌市直下の三次元地下構造モデルを踏まえ、想定札幌直下浅発地震の断層モデルを新たに構築した。
強震動予測には、統計的グリーン関数法を用いたが、断層要素位置に揺らぎを与えることで複数の予測地震動が得られることになる。これらの予測地震動を統計処理することにより平均像を有する地震動を抽出した結果、約0.2〜0.5秒と約2〜5秒に主要周期帯域を有する地震動が得られた。
既存建築物の動特性把握は、構造形式の異なる住宅3棟(在来軸組み、ツーバイフォー、軽量鉄骨)の常時微動測定を行った。夏季と冬季に実施した微動測定では、いずれも場合にも固有振動数は8〜9Hzにあり、積雪寒冷地として考慮すべき屋根の積雪による動特性の変化は少なかった。3棟の住宅のうち、ツーバイフォの住宅については有限要素を用いた解析モデルを作成し、合わせて床下と2階に地震計を設置して地震観測を開始した。一方、重要文化財である北海道庁旧本庁舎(赤レンガ庁舎)について、想定札幌直下地震による予測地震動を用いて耐震性能の検討を行った。現状では損傷は避けられない結果が得られたため、損傷を防止する補強方策にっいて検討を行った。建物のシンボルとなる八角塔の制震補強と、建物全体の免震補強の2通りの補強案を提案し、想定札幌直下地震に対しては免震補強が圧倒的に有利になることを確認した。
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Research Products
(4 results)
