2007 Fiscal Year Annual Research Report
合理的なフレッシュコンクリートの流動構成式と流動解析手法の開発
Project/Area Number |
18560554
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山田 義智 University of the Ryukyus, 工学部, 教授 (80220416)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 潤 琉球大学, 工学部, 助教 (20325830)
伊良波 繁雄 琉球大学, 工学部, 教授 (30045025)
|
Keywords | 建築構造・材料 / レオロジー / 構成式 / シミュレーション / フレッシュコンクリート |
Research Abstract |
本研究は,フレッシュコンクリートの流動特性に関する合理的な流動構成式の提案と,流動シミュレーションのための数値解析手法開発を目的としている。本年度,流動構成式を導くために行ったレオロジー試験の概要と,今回開発した数値解析手法の概要を以下に示す。 本年度においてはコンクリートの調合から流動挙動が予測できるよう,セメント粒子の凝集構造破壊過程のひずみ速度依存性を考慮した流動曲線予測式を提案した。この流動曲線予測式の特徴は,凝集構造の破壊過程をWeibullモデルで表し,濃厚懸濁液の粘性予測式であるRoscoe式を定常状態における非ニュートン流体の流動曲線予測式に拡張している点にある。ここでは,各係数の同定と提案式の有効性を共軸二重円筒形回転粘度計を用いて行った。ここでは,試験試料としてセメントペーストを用いているが,提案式はモルタル・コンクリートへの展開も可能なものである。 フレッシュコンクリートの流動シミュレーションを目的として,粒子法の一種であるMPS(Moving Particle Semi-implicit)法による解析法を開発した。このMPSは有限要素法や差分法のようにメッシュ分割の必要がないので,複雑な形状に対応できるほか,フレッシュコンクリートの流動問題のように自由表面問題への適用性も高い解法である。本解析法では,従来ニュートン流体用に開発された経緯を持つMPSをビンガムモデルに起因する材料非線形性を考慮した解析手法に改良した。そして,この解析手法がフレッシュコンクリートの流動試験法の一つであるL型フロー試験結果を説明できることを確認した。
|