2007 Fiscal Year Annual Research Report
水素供給装置分離と可変熱電出力比を導入した住宅用燃料電池システムの開発と実証実験
Project/Area Number |
18560573
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
濱田 靖弘 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 准教授 (40280846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近久 武美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00155300)
須田 孝徳 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50301940)
中村 真人 北海道大学, 大学院・工学研究科, 技術専門職員 (60374592)
桑原 浩平 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40374582)
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Keywords | 燃料電池 / 水素 / コージェネレーション / 再生可能エネルギー |
Research Abstract |
水素供給システム分離型固体高分子形燃料電池の設計指針の構築,実規模の水素貯蔵・回収システムの構築を主たる課題として,以下の成果が得られた. (1)定置式固体高分子形燃料電池の実証実験に基づく起動エネルギー・負荷追従時のエネルギー消費量評価と水素供給システム分離時のエネルギー削減効果の究明 一年目に実測・評価を行った起動エネルギー・負荷追従応答遅れに伴うエネルギーロス,系統電力への負担を考慮し,水素供給システム分離型固体高分子形燃料電池の設計指針を構築した. (2)常温・常圧領域で別途エネルギー入力を必要としない低速水素吸放出システムの開発 種々の使用環境温度における水素吸蔵・放出に必要な外部入力エネルギーの最適化を行った. (3)実規模の水素供給装置の試作および純水素駆動型燃料電池の複合システム構築と実証実験 実規模の試作機を活用し,住宅のエネルギー需要,太陽等再生可能エネルギー起源の水素生成量を考慮した実用レベルの吸放出の実験を年間にわたって実施し,家庭用低速水素貯蔵システムの導入効果と耐久性などを究明した. (4)燃料電池排熱利用を想定した低温排熱駆動型吸収式冷房システムのシミュレーションとシステム成立要件 シミュレーションにより低温排熱駆動型吸収式冷房システムの検討を行った.実規模の実証実験を実施し,一般に普及展開している空気熱源式冷房機を導入した場合に対する省エネルギー・環境保全性の評価を行った. (5)積雪寒冷地熱需要特性に適応する熱電出力比可変式コージェネレーションシステムの開発と実証実験 積雪寒冷向けの融雪システムとしての省エネルギー効果を実証実験により検討した.30m^2程度の融雪路盤を想定し,燃料電池・小容量ヒートポンプのそれぞれの規模,最適運転方法について明らかにした. (6)分散型エネルギーシステムの理想構成と都市エネルギーシステムの最適化および提案システムの総合評価 電力融通を考慮したマイクログリッドエネルギーシステムの導入効果について数値解析を行った.系統主幹の電力品質に対する影響を最小化することを図るとともに電力ネットワークとの有効的な協調運転を提案した.
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