2007 Fiscal Year Annual Research Report
オールドニュータウンとその周辺住宅地の持続性研究-筑波の場合-
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18560589
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小場瀬 令二 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (80144202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 友彦 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (40283494)
斎尾 直子 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (80282862)
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Keywords | 筑波研究学園都市 / 高層マンション / 周辺住宅団地 / 超郊外住宅地 / 住宅地の持続性 |
Research Abstract |
本年度の研究目的:平成18年度調査では、筑波研究学園都市と比較するために、まず多摩ニュータウンの駅周辺のマンション化について調査を実施したが、平成19年度調査では、筑波研究学園都市で調査を実施した。丁度つくば新線(TX)が開通して2年近く経過して、駅周辺も市街化、マンション化が急ピッチに進行する状況になりつつあることを受けて、筑波研究学園都市の持続性を予測し、また多摩ニュータウンと比較検討を行うことが本年度の目的であった。/筑波研究学園都市での調査では、駅周辺の公団(現UR)の払い下げ敷地や官舎取り壊し後の敷地のマンション化の実態や、その影響について調査分析を行った。特に、マンションのうち、近隣に公園や緑道に接しているものや、戸建住宅地の中に建設されてものに注目し、平成19年の3月からつくば市が導入した高度規制の効果について日影の影響を中心に計測した。結果については、高度規制の有効性と限界性を明らかにすることができた。また、周辺住宅地については、TX沿線及び常磐線沿線(TX開発の負の効果をもろに受けていると思われる地域)について、全般的な市街化の状況、人口や世帯数の状況、住宅地の年齢構成などをまずは調査を行った。それによれば、駅から2.5Km以上離れている住宅地では、現在のところTX開発効果は余り見られず、地価の下落、市街化の後退なり停滞、高齢化に歯止めがかかっていないことが判明した。調査した住宅団地の中で、比較的市街化が進み、若年層の流入も見受けられる住宅団地については、どうして他の団地と異なる傾向なのかについて、住民アンケートを実施した。その結果、他の住宅団地がどちらかといえば、停滞もしくは衰退しつつあるにのに対して、将来へ向けて持続性のある住宅地は、教育施設や病院施設の整備水準が高い(駅から十分距離は離れているが)、地価の下落がかなりある、敷地規模が大きく2世代住宅の建設が可能(親世帯と若い世帯が共同で住宅と建設している)などの特徴が浮かび上がった。このことは、オールドニュータウンの周辺地域の持続性のない住宅地を改修するときに、有意義な示唆を与えるものと思われる。/研究ミニシンポジュームの開催:特に福井市郊外地の住宅団地で、敷地合併がおこなわれていることから、そのような事例を調査研究している福井大の研究者に参加していただき、相互の研究について議論を交わした。
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Research Products
(5 results)