2006 Fiscal Year Annual Research Report
都市・建築空間における障害付ボロノイ問題に関する研究
Project/Area Number |
18560592
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20126155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 清昭 立命館大学, 理工学部, 教授 (00168840)
今井 公太郎 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20262123)
橋本 憲一郎 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40361646)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 計算幾何学 / 地域分析 / 領域分割 / ボロノイ |
Research Abstract |
障害付のボロノイ問題を解くに当たって重要なのは、母領域の性状と障害物の設定の仕方である。前者に関しては、領域の境界部分を線分にセグメント化して記憶し、最終的には線分に対する最近隣距離の計算と、セグメントとの交差と領域の内外判定の問題に帰結させるのが合理的である。点・線・面のいかなる形状(トーラスのように内部に孔の開いているようなものも含めて)に対しても適用可能な一般化されたアルゴリズムを考案した。障害物に関しても、母領域と同様に、自由形状を想定して線分にセグメント化することにより、交差や内外判定の問題に帰結することができるが、障害物の数が多い場合には、不要な計算をしないですむような工夫が必要である。母領域や障害物、場の設定に関しては、典型的な事例をいくつかのモデルに集約した上で、それらを汎用的に解く解法のアルゴリズムを考案し、それをプログラミングした。障害付のボロノイ問題を定式化するのに引き続いて、その一般的な解法を考案すると共に、その解の精度を検証する作業を行ない、分析手法としての完成度を高めることができた。 購入した機器を用いて、藤井が主にアルゴリズムおよびプログラムの開発を、及川がその理論的な裏付けと検証を行なった。今井と橋本はこれらの作業を補佐すると共に、平成19年度に実施を予定している適用事例に関する予備的な資料収集と調査を行なった。伝統的集落・住居のように複雑な形状の建築にこの手法を適用することを考えている。
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