2007 Fiscal Year Annual Research Report
公立小学校余裕教室の持続的活用を目指したコンバージョンシステムの開発研究
Project/Area Number |
18560601
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
角田 誠 Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 准教授 (10180035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小見 康夫 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (70409374)
村上 心 椙山女学園大学, 生活科学部, 准教授 (10247603)
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Keywords | 公立小学校 / 余裕教室 / コンバージョン / インフィルシステム / ベースビルディング |
Research Abstract |
本研究は既存公立小学校の余裕教室を持続的に有効活用するための、物的資源、空間資源の循環を考慮したコンバージョンシステムを構築することを目的としている。提示するシステムは既存空間資源総体を対象とし、オープンビルディング(主にスケルトン・インフィル方式)の概念に基づき、建築生産・構法計画の観点から具体的な空間構成モデルとして表現する。 本年度は、インフィルシステム、クラディングシステム、増築用フレームシステムを統合させ、トータルなコンバージョンシステムの提案を行った。 (1)各システムの統合化 まず前年度で明らかにしたコンバージョンニーズから付加施設内容を具体的に絞り込み、設計与条件を策定した。具体的には、少子化対策としての子育て支援施設、高齢化対策としての老人福祉施設、災害対策としての防災施設、地域産業活性化対策としての産業交流施設などを想定した。 (2)既存空間と必要とされる新機能のキャパシティの整合 つぎに前年度に構築したインフィルシステムの実現性を高めるために、特に、新機能の要求性能を抽出し、サブシステムの共通化について検討した。また前年度構築したクラディング、増築用フレームシステムについても、各施設の要求として想定される増床(床面積を増やす要求)、耐震(耐震性能を上げる要求)、機能付加(温熱環境等向上、太陽光/熱・雨水利用などの要求)に基づいて具体性を高めた。 (3)トータルシステムによるコンバージョン試設計及び、フィージビリティの検証 システム適用時のコストや施工技術の妥当性だけでなく、公共資産の持続的運用を強く意識していることに留意し、耐用年数やランニングコスト、生涯資源利用量などを検証項目に設定し、現実性の有無を評価の中心において検討を行った。
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