2006 Fiscal Year Annual Research Report
建築計画学の関与による在宅リハビリケアシステムの構築に関する実践的研究
Project/Area Number |
18560604
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
山本 和恵 東北文化学園大学, 科学技術学部, 助教授 (10230541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐直 信彦 東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (50004974)
王 治文 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 講師 (60382694)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 人間生活環境 / 医療・福祉 / リハビリテーション / 臨床 |
Research Abstract |
本年度は、医療現場での建築計画学の援助範囲を確認するために、定期的に協力病院のケース会議に出席し、対象患者の状況ならびに、医療的処置、リハビリの適用範囲、退院への社会的支援などの実情を把握した。入院中にできるリハビリと、退院後のリハビリにはその目標設定方法と、さらには通院リハビリの対象病院も変更されることが多く、必ずしも継続的なリハビリが行われているわけではないことがわかった。退院時の歩行の目標設定には、環境を表現する基準として、「室内」歩行や「屋外」歩行などの区別があり、一定程度の環境要素について採用されていることがわかった。他方これ以上の環境表現が帰宅後の住環境について問題にされることは少ない。さらに本年度は、理学的、作業的、言語的身体状況とリハビリ内容およびその成果、入院前の生活と生活環境、退院後を想定した生活構築計画と環境整備方針等を総合的に整理することができた。ただし対象と脳卒中患者と考えていた、比較的該当する患者が少なく統計的に全体像を把握するに到らなかった。本年度は入院期間中のリハビリの状況について把握したが、来年度は入院時と合わせて、退院後の自宅での生活とリハビリの状況について調査を行う。入院時から、退院後の生活について追跡調査を行うこととする。特に、自宅への訪問調査により、自宅後の環境上の課題を抽出する。また、在宅リハビリの可能性と、生活像の建て直しのための、住宅のみならず周辺環境や人的環境を含めた整備要件について調査を行う。これらの成果から、医療現場にフィードバックするためのアセスメントの道筋を提案する。
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