2006 Fiscal Year Annual Research Report
無線ICタグを用いた建設作業者の労働災害の防止のための支援システムの開発
Project/Area Number |
18560612
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 鹿島建設株式会社 研究・技術開発本部技術研究所 |
Principal Investigator |
蔡 成浩 鹿島建設株式会社 研究, 技術開発本部技術研究所・建築生産グループ, 主任研究員 (50350434)
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Keywords | 労働災害 / 建設作業 / 工事車両 / 無線ICタグ / FTA |
Research Abstract |
建設作業者が安心して作業を行うことができる作業環境の構築を支援するための、建築作業の労働災害データベースの作成および、災害防止のための無線ICタグを適用するための仕組みの提案を行った。 (1)労働災害のデータベースの作成に関する研究成果を以下の項目に示す。 (1)「"事例で学ぼう"安全対策建設工事における労働災害の事例と対策第1集から第7集(建設業労働災害防止協会)」に掲載されている138件の災害事例を対象にデータベースを作成した。 (2)作成した災害事例データベースの中から起因物が「建設機械等」「動力クレーン等」「動力運搬機」である事例を対象に事故要因を分析し、各災害に関係する人的ミスを抽出した。 (3)「工事車両が人に接触する」災害を対象にFTA(Fault Tree Analysis)によるモデル化を行い、災害防止に必要な機能として「人に気付いてから緊急停止までの時間の確保」「運転に集中できる周辺情報の提供」「作業状況に対する危険情報の継続的な確認」の3つの項目を抽出した (2)無線ICタグを適用するための仕組みの提案に関する研究成果を以下の項目に示す。 (1)抽出した「工事車両が人に接触する」災害防止のための必要な機能について、建設現場で作業する関係者ごとの要求事項を整理し、無線ICタグによりその要求事項を満足できる部分を明確にした。 (2)明確にした無線ICタグの役割に基づいて接触防止のための支援システムを設定した。 (3)設定した支援システムのプロトタイプ装置を製作し、現場における性能確認実験を行い、その問題点を明確にするとともに、支援システムの適用可能性を確認した。
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