2006 Fiscal Year Annual Research Report
カンファーを炭素源としたカーボンナノチューブの効率的合成
Project/Area Number |
18560661
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
KUMAR MUKUL 名城大学, 理工学部, COE研究員 (30424948)
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Keywords | 樟脳 / カーボンナノチューブ / CVD(化学気相成長法) / フィールド・エミッション |
Research Abstract |
樟脳を原料とし、ゼオライト上に支持されたFe-Co 2元触媒を用いて、高純度カーボンナノチューブ(CNTs)が高収率で作製された。 さらに、異なる濃度のフェロセン触媒を用いて、よく配列したCNTsの3次元成長が達成された。平行板二極電極の中に作製したままのCNTsを置いてフィールド・エミッション測定を行うと、そのCNTsのturn-on fieldが〜1V/μm(電流密度10μA/cm^2あたり)で閾値電界が〜4V/μm(電流密度10mA/cm^2あたり)の有効なエミッターであることがわかる。再現性よく、電界5.6V/μmで最大電流密度20-30mA/cm^2が得られている。 新しい様相として、CNTsの電子放出に触媒金属の存在が効いていることが明らかになった。それは、実際のデバイスにおいて、CNTsのフィールド・エミッション効率を改良するのに役に立つ応用であるかもしれないし、その商業化に一歩近づいたとも言える。フィールド・エミッション顕微鏡の冷陰極として孤立ナノチューブを使ったとき、5員環の電子放出サイトを確認することができた。それは、ナノチューブの先端に5員環が含まれていることを意味する。更なる研究や深さ方向のフィールド・エミッション顕微鏡解析は、CNTsに含まれるカイラリティーや直径に対するより詳細な情報を提供する。
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