2008 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント術後骨形成促進を指向するヒドロキシアパタイト壁マイクロカプセルの調製
Project/Area Number |
18560666
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木村 勇雄 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (00169921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金谷 貢 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40177499)
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Keywords | 生体材料 / 複合材料・物性 / 化学工学 / 歯学 / セラミックス |
Research Abstract |
りん酸水素二ナトリウム水溶液を内水相とし,シクロヘキサンを油相とした。これらを混合し,ホモジナイザで高速撹絆してW/0分散系を調製した。硝酸カルシウム水溶液を外水相とし,ここに先に調製したW/0分散系を投入し,ディスクタービン翼で撹拌してW/0/W分散系を調製した。所定時間撹拌を継続し,ヒドロキシアパタイト(HAp)中空粒子を得た。 チタン円盤表面を溶剤処理し,ここに疑似体液に分散したHApミクロスフィアを付着させた。チタンの表面処理条件および付着方法の最適化を検討した。得られた成果は歯科材料系雑誌に論文投稿しており,現在審査中である。 実際のインプラントを模擬するために,JIS2種チタンねじを用いて表面処理し,HApミクロスフィアを付着させた。研磨した円盤の場合と比較して,最適溶剤濃度に違いが認められた。中空粒子に含浸させる有用物質としては,歯科医師からの助言により抗菌剤であるアンピシリン(Amp)を用いた。HAp中空粒子によって抗菌剤を保持する空間を確保することができ,生分解性プラスチックであるポリ乳酸で被覆することにより徐放性を付与できた。 マイクロカプセル壁物質としての有用性を向上させるために,HApミクロスフィアの溶解性をin vitroで評価した。その結果,溶解速度が市販の化学量論的HApに比べてきわめて大きいことが確認された。 インプラントの基材となるチタンの精密鋳造のための条件を検討した。熱伝導性の高い材質を利用することにより,鋳造物の高温反応を効果的に抑制することができ,高精度化に寄与できることを見出した。
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Research Products
(6 results)