2007 Fiscal Year Annual Research Report
コバルトリッチクラストを原料とした新コバルト製錬に関する基礎研究
Project/Area Number |
18560709
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山口 勉功 Iwate University, 工学部, 教授 (70220259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大藏 隆彦 秋田大学, ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー, 教授 (00400523)
植田 滋 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (80359497)
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Keywords | コバルト / 製錬 / 不純物 / 状態図 / 分配 / スラグ |
Research Abstract |
CaO-SiO_2-MnO系スラグの融点とスラグへのコバルト溶解度に及ぼす基盤岩中の脈石成分の影響について調べた。基盤岩には脈石成分であるMgO、Al_2O_3、Na_2O、P_2O_5などが随伴する。実験で得られたマンガン酸化物の除去率が高く、コバルトの回収率の高いCaO-SiO_2-MnO系スラグ組成に、脈石成分であるMgO、Al_2O_3、Na_2O、P_2O_5を5mass%程度添加し、スラグの熱分析を行ない、脈石成分のスラグ融点に与える影響を調査した。その結果、MgO、Al_2O_3、Na_2Oはスラグの液相線温度を低下させるが、P_2O_5は液相線を上昇させるので、注意が必要である。 次いで、CaO-SiO_2-MnO系およびSiO_2-CaO-FeO_x系スラグとCu-1%Co、Cu-1%P合金を平衡させ、スラグ中のコバルトとリン成分の分配係数を調べた、コバルトの分配比は極めて小さな値を示し、塩基度の増加により分配比が減少する。リンは塩基度の高い領域で、スラグ中のPO_<2.5>の活量係数が小さくなる傾向がある。このことから、塩基度の高い領域で操業を行うことでコバルトのスラグロスを防ぎ、且つリンをスラグへと除去できる。
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Research Products
(2 results)