2007 Fiscal Year Annual Research Report
酸化カルシウム含有廃棄物の粉砕による二酸化炭素の吸収,固定
Project/Area Number |
18560713
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
横山 誠二 Toyohashi University of Technology, 工学部, 講師 (60191524)
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Keywords | 二酸化炭素 / 吸収固定 / スラグ / コンクリート / 湿式粉砕 / 溶解反応 / 振動ミル |
Research Abstract |
Ca含有廃棄物に二酸化炭素を吸収固定させるプロセスを開発することを目的として,基礎研究を行った。実験は二酸化炭素中でCa含有物質を乾式および湿式で振動ボールミルを使用して行った。二酸化炭素の吸収量および速度におよぼす粉砕条件の影響などを検討した。Ca含有廃棄物として電気炉酸化スラグ,電気炉還元スラグを使用した。以下に得られた主要な結果を要約して記す。 1)Ca含有物質を乾式粉砕するときよりも湿式粉砕する方がより二酸化炭素を吸収できる。 2)電気炉還元スラグの二酸化炭素の吸収量および初期の吸収速度は,酸化スラグのそれらよりも大きい。 3)遠心式ボールミルよりも振動ボールミルの方が二酸化炭素の吸収量と吸収速度は大きい。 4)電気炉還元スラグを振動ボールミルで粉砕した場合,二酸化炭素の吸収反応は粉砕初期においては二酸化炭素-水溶液表面での広義の反応,粉砕後期ではスラグの水への溶解反応が律速である。電気炉酸化スラグを振動ボールミルで粉砕した場合,Ca含有物質を遠心式ボールミルで粉砕した場合は,二酸化炭素の吸収反応はスラグの水への溶解が律速である。 5)電気炉スラグのCO_2吸収量と発電所におけるCO_2発生量について検討した結果,廃スラグを用いることによって104mg(CO_2)/g(slag)吸収できる可能性があり,本プロセスを用いると鉄鋼業でのCO_2削減目標の20%のCO_2を吸収できる。さらに,振動ミルの大型化し,粉砕初期において断続的に粉砕することにより,より効率的に二酸化炭素が吸収できることを見出した。
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Research Products
(6 results)