2007 Fiscal Year Annual Research Report
速度論モデルに基づく反応蒸留プロセス解析モデルの構築
Project/Area Number |
18560720
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 秀樹 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授 (70166370)
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Keywords | 蒸留プロセス / 速度論モデル / 反応蒸留 / 解析モデル / 物質移動係数 |
Research Abstract |
1.オルダーショウ型蒸留装置を用いた反応蒸留実験とシミュレーションモデルの検証 速度論モデルを用いた全還流蒸留計算プログラムに反応項を導入し,オルダーショウ型蒸留装置(多孔板トレイ,7段;スチル,1リットル)の全還流反応蒸留実験を解析するためのシミュレーションプログラムを作成した。 全還流状態で酢酸エチル合成反応を自触媒で行わせ,塔内温度分布と組成分布の経時変化を記録した。気液平衡推算のための活量係数モデルにWilson,NRTL,ASOGを,自触媒反応速度係数にAlejski and Duprat(J.Chem.Eng.Japan,2003)の提案した値を用い,それぞれシミュレーションの結果と比較した。塔頂温度の比較から,ASOGモデルが実験値と最も近い値を与えることが確認できた。また,10時間後の組成分布の比較から,概ね良好な一致が見られたが,スチル内液組成に差が見られたことにより,反応速度式の確認の必要性が認められた。 2.酢酸エチル合成反応の速度式の検証 1.の結果を受け,反応速度式を検証するために,Runge-Kutta法とBox-Complex法を組み合わせた最適化プログラムを作成し,温度を変えた回分式反応実験により得られた組成変化を再現できるように反応速度係数を決定し直した。これにより全還流定常時のスチル内液組成を良く表すことができるようになった。
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Research Products
(4 results)