2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560726
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
白川 善幸 Doshisha University, 工学部, 准教授 (70262459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 重助 同志社大学, 工学部, 教授 (80104602)
下坂 厚子 同志社大学, 工学部, 実験講師 (70399054)
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Keywords | 水素吸蔵 / ナノコンポジット / 表面・界面物性 / 帯電制御 |
Research Abstract |
次世代のエネルギーとして期待されている水素の利用には水素を高密度かつ安全に貯蔵する水素貯蔵材料の開発が切望されている。そこで水素吸蔵量能力の高い金属(Mg)と水素化能力の高い金属(Ni)を帯電粒子アセンブル法により作製し,その水素吸放出特性を調べた。 まず,ドライ状態でMgとNiが最も帯電する条件を探るために,摩擦帯電の実験を行った。メカニカルアロイング法と比較するために,MgとNiのモル比は同じく2:1,3:2となるように2g秤量した。ただし,Niには付着しやすいナノサイズのNiを用いた。その後,アクリルとガラスの2種類容器にそれぞれの金属粉体を入れ,回転台を60rpmで攪拌,摩擦帯電させ,吸引式ファラデーゲージにより帯電量を測定した。Mgは容器の種類に関係なく,ほとんど帯電せず,Niはアクリル容器ではほとんど帯電しなかったが,ガラス容器では4分を最大値とし大きく帯電した。そこで,ガラス容器を用い帯電を行い,Niを被覆したMg試料を作製し,その後遊星ボールミルを用いてNi粒子を固定化した。この試料の水素吸蔵特性を調べたところ,Niの被覆量に大きく依存することが分かった。 同様の考えに基づいて液相における粒子の帯電を利用し,液相還元法を用いてTi粒子にNi粒子を被覆した。作製した試料の水素吸蔵量は0.83wt%となり単体のTiと水素吸蔵量は同じ値となった.水素吸蔵温度は647K,水素放出温度は776Kとなり単体のTiの場合と比較して水素吸蔵温度,水素放出温度はともに30K低下することに成功した。
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