2006 Fiscal Year Annual Research Report
複数の疾病マーカー分子を特異的に認識するアプタマーの同時探索法の開発
Project/Area Number |
18560747
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
池袋 一典 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (70251494)
|
Keywords | アプタマー / 疾病マーカー / 同時探索法 / 診断技術 / 遺伝的アルゴリズム / 分子認識素子 / アプタマーブロッティング / 蛋白質検出技術 |
Research Abstract |
本研究は、複数の標的分子、特に疾病マーカーとなる蛋白質に対して、特異的に結合するDNAアプタマーを同時に探索する方法を開発することを目的としている。そこで以下の手法を開発した。 複数の標的蛋白質をニトロセルロース膜等に固定化し、これに標識一本鎖DNAライブラリーを添加する。膜に固定化された蛋白質とアプタマーの複合体を、標識化合物により可視化し、複合体の形成された部分のみを膜ごと回収し、アプタマーを抽出し、PCRなどで増幅し、次世代のライブラリーを調製する。この操作を繰り返すことにより、標的蛋白質に特異的に結合するアプタマーを取得する。本手法を用いることにより、数種類の蛋白質に結合するDNAアプタマーを取得することができた。この手法をアプタマーブロッティング法と命名し、更に他の蛋白質に結合するアプタマーを探索する。本成果についての論文は現在投稿準備中である。 更に、申請者らが開発した進化を模倣したアルゴリズム(EMA : Evolution Mimicking Algorithm)を用いて、コンピューター内の配列組換えと実験による結合特異性評価を組み合わせて、取得したアプタマーの特性を進化させることを試みた。申請者らが取得したトロンビンアプタマーをEMAで進化させたところ、安定な二本鎖部分の塩基配列を変化させてもその結合能が変化することを発見し、かつ結果として結合能を改良することができた。本結果は既にBiotechnology letters誌で発表した。
|
Research Products
(3 results)