2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560768
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
阿部 晃久 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (50221726)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 治夫 神戸大学, 海事科学部, 教授 (90190727)
|
Keywords | ガス銃実験 / 水中衝撃波 / 海洋細菌 / 術突体 / 衝撃圧力プロファイル / 有限要素シミュレーション / 衝撃圧力制御 / 菌体不活性化効果 |
Research Abstract |
本年度は、ガス銃を用いた弾丸衝突による衝撃波発生法において、水中衝撃波の可視化観測ならびに有限要素シミュレーションによる容器内衝撃波伝播過程の予測、および衝突体形状の工夫による衝撃圧力波形の制御の可能性についての検討と、従来の単一衝突板を用いた衝撃実験による菌体の不活性化状態についての検討を行った。可視化実験では、シャドウグラフによる容器内の水中平面衝撃波と斜め衝撃波の発生の様子が、シミュレーション結果と比較された。また、実験による圧力計測データとシミュレーション結果の比較から、シミュレーションの妥当性を検証した。様々な形状の衝突体の使用による衝撃圧力プロファイルの変化については、平板、凸型、円柱型について実験を行った。その結果、衝突面から生じた衝撃波が衝突体の側面や裏面境界で形成する反射膨張波の強さの程度によつて、標的容器内に伝播する衝撃波圧力プロファイルに特徴が現れることがわかった。特に円柱型衝突体を用いた場合、衝撃圧力が比較的長く持続し、その後、膨張波による圧力減衰が緩やかに現れる傾向が得られた。この結果を踏まえて、次に、厚さ11mmのアルミニウム板数枚を積層させた衝突体を作製し、実験計測を行った。その結果、円柱型衝突体の場合よりも衝突速度制御が容易であることと衝撃圧力プロファイルの急峻な立ち上がりと緩やかな減衰が得られることがわかった。この方法により、海洋細菌に対する正の衝撃負荷のみを与える実験を行うことが出来ると考えている。また、負の圧力プロファイル形成方法については、容器内に金属膜を配置する方法を提案し、現在実験により確認を行っている。一方、従来の単一衝突板を使用した実験では、衝突速度によって衝撃波圧力の力学的作用と衝撃圧力によって菌体浮遊液に生じる化学的作用が伴って海洋細菌の不活性化を促していることを示すデータが得られた。
|