2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560775
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
山根 健次 独立行政法人海上技術安全研究所, 大阪支所, 副支所長 (10358393)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 豊 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 教授 (10241720)
|
Keywords | ハイドレート / 地球温暖化 / CO2海底隔離 / 高圧チャンバ実験 / インダクションタイム / メタンコンバータ / ガスクロ / CO2分離技術 |
Research Abstract |
実験系や自然環境の中で、ハイドレートが生成可能な条件に保たれてから、実際にハイドレートが初期生成するまでの時間をインダクションタイム(誘導時間)と言い、ハイドレートの生成可能な温度・圧力条件にあっても、ゲスト分子をジェット噴流の様な強い乱流場に置くなどの方法をとらない限り、容易にハイドレートが生成しないことはよく知られている。この現象の解明は、ハイドレートの基礎科学分野だけでなく、工学上・工業上も極めて価値が高いにもかかわらず、これまでこの現象を律則する詳細な条件、およびハイドレート核生成に至るインダクションタイムについてはほとんど明らかにされていなかった。ハイドレートの核生成に至るインダクションタイムについて実験を主体に物質毎の影響因子を網羅的に明らかにする一環として、本年度は、高圧回流水槽(核生成観察窓部を持ちCO2液泡の表面に核生成が始まるのを待つ高圧チャンバ、独立行政法人海上技術安全研究所運営費交付金等で既に設計・製作済)とCO2濃度分析用ガスクロマトグラフ(ハイドレート生成前の試料水に含まれる、ガスの成分や溶出成分を分析する装置、メタンコンバータを内蔵)を使って、不純物としてのCO2濃度を明らかにした、清水、蒸留水、水道水等をホストとして用いた場合のインダクションタイム測定実験を行った。通常大気中に長時間置かれた清水は500ppm程度のCO2濃度となっているが、この濃度を1500ppm程度に増やしてもインダクションタイムに与える影響に顕著な差が無いこと、ホスト水をハイドレート生成領域の温度に保っ時間の長さに影響があること等が分かった。
|
Research Products
(1 results)