2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560784
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野中 壯泰 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 助教 (60271102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平島 剛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00175556)
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Keywords | バイオマス / 水熱処理 / 廃棄物再資源化 |
Research Abstract |
東南アジアのアブラヤシプランテーションで廃棄物として大量に発生する空房(Empty Fruit Bunch、EFB)に関して、アルカリを添加した水熱処理(300℃、>10MPa)を行った。液体産物中のTOC濃度は、アルカリ無添加のとき約16000ppmであったが、アルカリ添加量の増加に伴って上昇し、0.29M添加で約29000ppmになった。有機酸は酢酸、ギ酸、乳酸、グリコール酸、レブリン酸、プロピオン酸が同定された。そのうち酢酸と乳酸が最も多く、酢酸は全アルカリ濃度でほぼ一定値を示し、乳酸は高濃度になるに従い急激に増加した。油分量は0.217Mのときにピークを示しそれ以上のアルカリ濃度で減少した。固体産物の歩留まりは、アルカリ添加量の増加に伴って減少した。0.1Mのとき固体産物の87%が油分と見積もられた。液体産物、固体産物両方を加味すると、0.1Mのとき最も油分量が多くなり、そのときの油分転換率は約70%になった。それ以上の濃度では油分量は減少し、高濃度のアルカリ添加は高分子化を促進することが分かった。水熱反応においては投入した試料の脱水反応がおこるが、固体産物の元素分析の結果、この脱水反応がアルカリ触媒によって抑制され発熱量が減少することが分かった。固体中の油分について熱分析を行った結果、アルカリ低濃度の時は500℃付近で急激な燃焼が見られたが、高濃度ではより高温側にシフトしさらにピークもブロードになるなど、低濃度のアルカリ添加量で燃焼特性が良好な固体中油分が得られた。
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Research Products
(8 results)