2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560788
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Center for Environmental Science in Saitama |
Principal Investigator |
渡辺 洋一 埼玉県環境科学国際センター, 廃棄物管理担当, 主任研究員 (00415382)
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Keywords | 建設廃棄物 / 風力選別 / 熱しゃく減量 / 有害金属 |
Research Abstract |
平成18年度は、建設廃棄物中間処理物(選別品)の採取、分析を行い、採取した選別品を用いて風力選別を併用した篩い分けの選別モデル実験を実施した。 1 建設混合廃棄物の破砕選別を行っている埼玉県内の施設7社について施設の調査を行い、うち2施設について現地調査を行った。混合廃棄物の破砕・選別工程から排出される選別品及び残渣の種類はほぼ共通しており、選別方法も類似していた。詳細な操作条件は企業の経験的ノウハウであり、情報は得られなかった。 2 破砕選別工程から排出された試料27種の分析を行ったところ、いずれの試料も主成分はAl, Si, Fe, Ca, Sと有機物(熱しゃく減量分)であり、有害金属等としては、全ての試料からPb, Zn, Cr, Cu, Niが検出された。また、有機物指標として熱しゃく減量、C, Nを分析したところ、熱しゃく減量は安定型埋立処分の基準値である5%を全ての試料が超過していた。また、建設混合廃棄物には多量の硫黄分が含まれ、埋立処分等の際に硫化水素ガス発生の原因となる可能性が高いことが判明した。これらの結果から、選別対象として重要な成分は、有機物、S, Pb, Zn, Cr, Cu, Niであると考えられた。 3 実施設において多用されている選別方法である風力選別と鯖い分けを組合せたモデル実験装置を用いて、11試料について汚染物質の分離実験を行った。実験で得た試料の分析結果から、風速が最も選別効果に影響を与えること、選別前の粒径分布、水分含量が大きく影響することが明らかとなった。水分含量が10%未満の試料では、風速1m/S未満から有機物の選別効果が一定となり、水分含量が同程度の場合は湿度が高い程風速の影響が大きくなる傾向がみられた。金属成分等については、Pb, Znがダストに移行しやすく選別効果が認められたが、S, Cr, Cu, Niについては選別効果が低く、一部の試料では選別効果が認められなかった。
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