2007 Fiscal Year Annual Research Report
結晶シリコン太陽電池の表面パッシベーションによる高効率化
Project/Area Number |
18560810
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
上迫 浩一 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (40092481)
|
Keywords | 結晶シリコン太陽電池 / シリコン窒化膜 / アモリファスシリコン薄膜 / パッシベーション / 実効ライフタイム |
Research Abstract |
1.アモルファスシリコン薄膜のパッシベーション効果 結晶シリコン太陽電池表面のパッシベーション層の飛躍的な改善を図るため,高周波リモートプラズマCVD法により,p型CZシリコン結晶基板上に250℃の低温でアモルファスシリコン薄膜の形成を行い,パッシベーション効果のアニール依存性について調べた結果,アニール温度300℃では効果が現れないが,400℃〜500℃での熱アニールによって,キャリアの実効ライフタイムが大幅に改善されることが確かめられ,アモルファスシリコン薄膜の有効性が実証された。その要因が表面パッシベーションのみならず,バルクパッシベーション効果によるものであることが確かめられた。FTIR測定により,熱アニールによって,シリコン原子との水素結合密度が減少していることも確かめられた。C-V特性にもアニールの影響が現れた。 2.シリコン窒化膜のパッシベーション効果 上記と同様の目的で,高周波リモートプラズマCVD法により,モノシランとアンモニアを原料ガスとして,シリコン窒化膜の形成を行い,パッシベーション特性について調べた結果,原料ガス比によって,水素結合状態が大きく変化すること,および屈折率が変化することが確かめられた。熱アニールの効果として,400℃,4minではキャリアの実効ライフタイムの改善が確認されたが,800℃,30secでは減少が認められた。 アモルファスシリコン薄膜とシリコン窒化膜との詳細な比較については,今後検討していく予定である。
|