2007 Fiscal Year Annual Research Report
イネのSINE、p-SINE1のsiRNAによる発現抑制機構の解明
Project/Area Number |
18570003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土本 卓 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 助教 (60212057)
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Keywords | イネ / SINE / siRNA |
Research Abstract |
1.イネからの新たなSINEの同定 イネゲノムから、これまでに同定されていたp-SINE1と異なる3種類のSINE、OsSN1~OsSN3を同定した。これらはP-SINE1と異なり3'端にpoly(A)配列を持っており、p-SINE1との配列の相同性は全くなかった。しかしそれらはp-SINE1同様、染色体の遺伝子に富む領域に多く存在しており、特にOsSN3はその20%以上のメンバーが遺伝子内のイントロンに存在していることがわかった。これは、p-SINE1同様、それらSINEから生成するsiRNAが近傍に存在する遺伝子の発現に影響を与える可能性を示唆している。 2.OsSN1のシトシンメチル化 LTR型レトロトランスポゾンRIRE7-TU1の下流に存在するOsSN1のシトシン残基のメチル化を調べたところ、非CG配列のシトシンにおいてもSINE配列特異的に強くメチル化されていることがわかった。この結果は、OsSN1からsiRNAが生成していることを強く示唆する。 3.p-SINE1 siRNAへのOsRecQ1遺伝子の関与についての解析 RNAサイレンジンクに関与するイネのOsRecQ1遺伝子の突然変異体においてp-SINE1 siRNAの量が、逆向き反復配列由来のsiRNAと異なり、野生型と比べて変わらないことがわかった。この結果は、OsRecQ1がp-SINE1 siRNAの生成に関与しないことを示唆する。
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Research Products
(3 results)