2007 Fiscal Year Annual Research Report
テロメア一本鎖突出維持に関与する新しい蛋白質の探索とその機能解析
Project/Area Number |
18570005
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上野 勝 Hiroshima University, 大学院・先端物質科学研究科, 准教授 (90293597)
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Keywords | RPA / テロメア / 染色体 / shRNA / 培養細胞 |
Research Abstract |
RPA (replication protein A)は、DNAダメージ時の修復、複製、相同組換えなど様々なプロセスに関与している。ヒト正常細胞においてはhRPAがS期にテロメアに結合することは明らかとなっているが、hRPAのテロメアにおける機能は現在のところわかっていない。そこで本研究ではhRPAがヒト培養細胞においてテロメアでどのように機能するかを明らかにすることを目的とし、分裂酵母rad11-D223Yに相当する変異をもつヒト発現用ベクターhRPA70 (D227Y)を作成した。 本年度は核内のコードされているRPA70の発現をshRNAによってノックダウンすると同時に変異RPA70を発現させる技術の開発を試み、その第一歩として、以下の実験を行った。 shRNAによってRPA70の発現を抑制する技術の開発 RPA70をshRNAによってノックダウンするベクターが2種類売られているので、それを購入し、RPA70の発現を抑制するかどうかを調べた。また、RPA70の発現をノックダウンするときに使用したsiRNA用の配列と同じ配列をshRNA発現ベクターに組み込んだベクターが、RPA70の発現をノックダウンできるかどうかを調べた。その結果、購入したベクターのうちの一つと作成したベクターを導入した細胞においてRPAの発現を抑制できることを発見した。 変異RPA70を発現するベクターの細胞への導入 昨年度作成した分裂酵母rad11-D223Yに相当する変異をもつヒト発現用ベクターhRPA70 (D227Y)をヒト細胞に導入してこの変異hRPA70をヒト培養細胞に過剰発現したところ、テロメアが短小化することを発見した。このことからヒト細胞のテロメアにおいてもRPAは機能することが確認された。
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Research Products
(1 results)