2008 Fiscal Year Annual Research Report
テロメア一本鎖突出維持に関与する新しい蛋白質の探索とその機能解析
Project/Area Number |
18570005
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上野 勝 Hiroshima University, 大学院・先端物質科学研究科, 准教授 (90293597)
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Keywords | テロメア / 分裂酵母 / ヒト細胞 / RPA / Tazl |
Research Abstract |
RPA (replication protein A)は、 DNAダメージ時の修復、複製、相同組換えなど様々なプロセスに関与している。ヒト正常細胞においてはhRPAがS期にテロメアに結合することは明らかとなっているが、 hRPAのテロメアにおける機能は現在のところわかっていない。そこで本研究ではhRPAがヒト培養細胞においてテロメアでどのように機能するかを明らかにすることを目的とし、初年度は分裂酵母rad11-D223Yに相当する変異をもつヒト発現用ベクターhRPA70(D227Y)めを作成した。昨年度は、分裂酵母rad11-D223Yに相当する変異をもつヒト発現用ベクターhRPA70(D227Y)をヒト細胞に導入し、この変異hRPA70をヒト培養細胞に過剰発現したところ、テロメアが短小化することを発見した。本年度は、昨年度の実験の再現性をとるために、分裂酵母rad11-D223Yに相当する変異をもつヒト発現用ベクターhRPA70(D227Y)をヒト細胞に導入し、この変異hRPA70をヒト培養細胞に過剰発現し、テロメアが短小化するかどうかを調べた。その結果、この変異hRPA70をヒト培養細胞に過剰発現したところ、テロメアが短小化することを発見した。このことからRPAがヒトのテロメア維持において重量な役割を果たしていることが示唆された。次に、変異RPAの発現量と内在性のRPAの存在量を調べた結果、変異RPAを発現量させた細胞では内在性のRPAの存在量が減少することがわかった。また変異RPAの発現は細胞分裂ごとに減少することもわかった。このことから変異RPAの発現は細胞にとって悪影響を与えることが示唆された。
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Research Products
(1 results)