2007 Fiscal Year Annual Research Report
植物の細胞極性形成および不等分裂に関わる遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
18570031
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 知道 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (50322631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 光泰 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 教授 (40237996)
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Keywords | 植物 / 細胞分裂 / 遺伝子 / 細胞分化 / 細胞極性 / タンパク質 |
Research Abstract |
多細胞生物の体制は、自己複製する幹細胞とそこから分化した非幹細胞を生み出す、いわゆる幹細胞の不等分裂により作り上げられる。このような幹細胞の不等分裂過程では特定のmRNAやタンパク質が不均等に分布することが重要な役割を果たしている。しかし植物幹細胞の不等分裂過程において、どのタンパク質がいつ、どこに、どのように不均等分布をするのかについてはまだよくわかっていない。本年度における研究では、ヒメツリガネゴケから単離したプロトプラストが不等分裂する幹細胞であることに注目し、植物幹緬胞の不等分裂制御機構ならびに細胞運命制御機構の解明を目指し、すでに単離した不等分裂制御因子群の不等分裂時における局在変化に焦点をおきながら、それぞれの因子の機能解析研究を進めた。具体的には、ヒメツリガネゴケプロトプラストの不等分裂制御に関与すると考えられる同定済みの59遺伝子について、遺伝子ターゲティングにより黄色蛍光タンパク質(シトリン)遺伝子を各候補遺伝子に対してノックインした形質転換体を作成し、内在性プロモーター制御下におけるシトリン融合タンパク質の不等分裂時における局在変化を解析した。その結果、不等分裂の前後で幹細胞の極性形成部位に局在するものや不等分裂後の幹細胞に非対称に分配されるものなど興味深い局在変化を示す因子を同定することができた。またいったん分化した細胞が再び幹細胞化する初期過程で蓄積する転写因子や機能未知の因子を同定する事に成功した。これらの因子は細胞極性や幹細胞の維持や誘導に関わる可能性が考えられ、今後特に注目すべき因子である。
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