2008 Fiscal Year Annual Research Report
共生窒素固定機能を制御する宿主植物遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
18570040
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
菅沼 教生 Aichi University of Education, 教育学部, 教授 (40179114)
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Keywords | 共生 / 根粒 / 窒素固定 / Fix-突然変異体 / ミヤコグサ |
Research Abstract |
ポジショナルクローニング法により共生窒素固定機能を制御する宿主植物遺伝子を同定することを目的に、ミヤコグサFix-突然変異体候補の遺伝解析、表現型解析、原因遺伝子の同定を行った。昨年度、選抜されたFix-突然変異体候補の中からHist-突然変異体として除外したラインの後代にFix-突然変異体と予想される個体が出現したことから、最終的なFix-突然変異体を24ラインとした。表現型解析のためのMiyakojima系統との交配は、新たに5ラインから種子が得られ、遺伝解析を行った。その結果、3ラインについては、F2世代における正常型と変異型の分離比が3:1に適合した。また、ラフマッピングのためのGifuとの交配は、新たに5ラインから種子が得られ、昨年度未解析の1ラインを加えた6ラインのラフマッピングが終了した。その結果、1ラインがこれまでに同定されたFix-突然変異体の遺伝子座とは異なる領域に原因遺伝子がマップされ、新規のFix-突然変異体であると推測された。さらに、新規のFix-突然変異体として同定された1ラインで新たに同質遺伝子系統が作製されたので、表現型解析を行った。その結果、窒素固定活性が低いこと、白色とピンク色の2種類の根粒が着生すること、白色の根粒の内部構造には感染細胞に異常が見られることが示された。また、昨年度から継続して原因遺伝子のマッピングを行ってきたFix-突然変異体の1ラインでは、Gifuとの交配個体から得られたF2劣性ホモ個体972個体の解析が完了した。その結果、原因遺伝子を単一のTACクローンに絞り込み、そこに予測された遺伝子の中に一塩基の変異を有する遺伝子を検出することに成功した。
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Research Products
(1 results)