2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミカヅキモの有性生殖に関わる受容体型タンパク質の分子生物学的解析
Project/Area Number |
18570050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
関本 弘之 日本女子大学, 理学部, 助教授 (20281652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 元己 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00193524)
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Keywords | ミカヅキモ / 有性生殖 / 受容体 / 性フェロモン |
Research Abstract |
本研究では、単細胞接合藻類であるミカヅキモにおいて、その二種類の受容体型タンパク質(CpRLK1, CpRLP1)が実際に結合するリガンド分子の同定を行うことで、ミカヅキモの有性生殖過程における細胞間情報伝達をさらに詳細に掘り下げることを目的としている。 まず、受容体型タンパク質に対するリガンド分子の候補として、性フェロモンそのものを想定し、two-hybrid systemによる相互作用の有無をまず検討した。その結果、CpRLK1とPR-IP Inducerの間に、またCpRLP1とPR-IPの19-kDaサブユニットの間に弱い相互作用が存在する可能性が示された。 並行して、ヒメミカヅキモの有性生殖を誘起し、有性生殖の各ステップより細胞回収、mRNA抽出、cDNA合成を順次進め、cDNAライブラリーを作製した。また、それらを用いて、受容体型タンパク質または性フェロモンをbaitとして、リガンド分子のスクリーニングを進めることとした。これまでに、PR-IP Inducerをbaitとした場合、15個のpositiveクローンが得られ、PR-IPの19-kDaサブユニットをbaitとした場合、50個以上のpositiveクローンが得られた。現在、これらのクローンの配列決定作業を進めている。また、受容体型タンパク質側からのスクリーニングも並行して進めている。 さらに、受容体型タンパク質と性フェロモンの間に弱いながらも相互作用が見られたことを受け、大腸菌による組換え型のCpRLK1, CpRLP1(細胞外ドメインのみ)の産生を進めており、成功し次第、プルダウン試験を行う予定である。
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