2007 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチド作動性ナトリウムチャネルの構造機能相関と生理機能に関する研究
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18570071
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
古川 康雄 Hiroshima University, 大学院・総合科学研究科, 教授 (40209169)
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Keywords | イオンチャネル / ペプチド / 構造機能相関 |
Research Abstract |
本研究課題では、ペプチド作動性イオンチャネルであるFMRFamide作動性ナトリウムチャネルの構造機能相関および生理機能を明らかにすることを目的としており、本年度に行った研究により、以下のことが明らかになった。 (1)点変異導入法によるFMRFamide作動性Na^+チャネルの機能解析 前年度の研究で明らかになったFMRFamide作動性Na^+チャネルに対するMg^<2+>の作用に関わる部位として、552番目のアスパラギン酸を同定した。この部位のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した6種類の変異体チャネルを作成し、機能解析を行ったところ、この部位がイオンチャネルの活性化に関わる重要な部位であり、ここにMg^<2+>やCa^<2+>などの生理的な二価イオンが作用することが、このイオンチャネルの生理機能において重要であることが明らかになった(投稿準備中)。 (2)FMRFamide作動性Na^+チャネルを発現しているアメフラシのニューロンを同定するために、in situハイブリダイゼーションを行い、腹部神経節と足神経節にこのイオンチャネルを発現するニューロンが存在することを示す結果を得た。しかし、検出された細胞が少なく、そのシグナルも弱いものであったので、この結果に関しては、今後さらに検討する予定である。 以上の研究成果について、日本比較生理生化学会、日本動物学会、北米神経科学会、日本生理学会で発表した。
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