2006 Fiscal Year Annual Research Report
概日リズムペースメーカーホルモンPDFのリズム発振メカニズムの解明
Project/Area Number |
18570075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
下東 美樹 福岡大学, 理学部, 助手 (60078590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下東 康幸 九州大学, 理学研究院, 教授 (00211293)
松本 顕 九州大学, 学内共同利用施設, 助手 (40229539)
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Keywords | 概日リズム / 昆虫 / ペースメーカーホルモン / PDF |
Research Abstract |
ミツバチのpdf mRNAの解析の結果、ミツバチpdf遺伝子には、5'UTR領域に107bpの選択的スプライシングサイトがあることが判明した。5'UTR領域の挿入型/欠失型のスプライシングバリアントが存在することは、PCR産物の電気泳動でも確認された。脳組織のin situハイブリダイゼーションでは、すべてのmRNAを認識するプローブで14対のlateral neuronが検出されたのに対して、挿入型mRNAのみに結合するプローブでは、6対のlateral neuronのみがシグナルを示した。したがって、pdf mRNAを発現する14対のlateral neuronは、すくなくとも2つのタイプのsubsetに分けられると考えられた。Real Time PCRでは、ミツバチのpdf total mRNAの量は暗期のはじめにピークを持つ緩やかな日周変動を示した。この変動は、完全暗黒中でも見られた。来年度は、スプライシングバリアントのそれぞれについての量的変動を調べる予定である。 ショウジョウバエでは、pdf遺伝子にコードされたもう1つのペプチドPAPの機能を明らかにするために、PAPのみ、PDFのみ、および両方を発現するような3種類のトランスジェニック・ハエの確立をめざした。本年度は、pdf遺伝子の転写制御領域を含むゲノム断片をクローニングし、これを改変する作業を行った。P因子トランスポゾンvectorへのそれぞれのサブクローニングは終了したので、来年度は引き続きpdrを発現しない突然変異バックグラウンドでの形質転換個体の確立およびそれらの系統を用いた各種解析を行う予定である。
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